2011年08月13日

+結晶+

 純度が高く大きなものを得るためには、ゆっくりと冷却することがポイントです。
 小さな身体に知覚を溶かし込み、撹拌します。化合物ができるまでは外から加熱しながら待たなければなりません。早ければ15年、遅くとも25年程で取り出すべきものは出来上がります。ただし、取り出すにはこれまた手間と時間がかかります。個体によって量の多少があることにも気を付けなければなりません。
 繰り返しますが、冷却は極めてゆっくりと。状況によっては再加熱を重ねることも必要です。撹拌は控えるようにしてください。これを誤ると身体は破裂します。そうですね、50年もあれば取り出せる大きさにまで成長するかもしれません。取り出した残りは害しかないので身体ごと焼却処分するのが良いでしょう。まあ、取り出した結晶自体が極めて強い毒となる場合があることも周知の事実でしょうが。
 これをどう使うかは、あなたの善意に賭けてみたいと思います。


++追記。++

 500文字の心臓第106回タイトル競作参加。

・元化学屋で、「特技は再結晶です!」と言っていた恥ずかしい過去。
・基礎有機化学実験で学年一大きな結晶を精製してTAに驚かれたのも、ただの思い出。
・そんなわけで、ノスタルジイなお題でした。(?)
・27という数字を入れるかどうかでギリギリまで悩んだ。
・「結晶」と本文中に出してしまったのはミス。
・あっ、「実験」じゃなくて「精製」ね。
・精製しようとしている結晶については、自我とか志とかその辺りでごちゃごちゃ考えながらまとまらなかったのだけれど、そうか、理性か。
・なんで結晶作ろうかとしてるのかっていうと「人の同意の声が欲しいじゃん」的な。
・ある種テロリズム。ニヒリズムはキめられない。
・作者的には不完全燃焼なお話になってしまった気がしています。
・だからココまでネタばらし。

 結果。△○
posted by 三里アキラ at 00:18| Comment(0) | TrackBack(0) | Sudden Fiction 心臓 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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