2011年09月03日

+空が泣くので+

 空が、寂しい寂しい、と泣くので私は天に手を掲げ抱き締めようとする。空の嗚咽で私の胸まで締め付けられるがそっと包み込む。柔らかい風がふっと駆け抜け私の髪が揺れる。やがて空は泣くのをやめて私を抱き締め返す。
 あんなに涙を浴びたのに、いざ抱き締め返されると私の体はどんどん乾いてゆき、干からび、ぐっと力を入れられた瞬間に砕ける。かさっと音を立てて私だったものが高いところまで巻き上げられてゆく。
posted by 三里アキラ at 00:03| Comment(0) | TrackBack(0) | Sudden Fiction | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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